ネクスト杉山

余りに大きな犠牲を払ったが、ようやくアルコール依存症を乗り越えたドラマーの、明日への布石

298 心に穴が空いている

愛されず育てられてきたこと。
殴られ怒鳴らて育ったこと。


萌芽はそのあたりと思う。

生きることがつらかった。子供の頃、俺には居場所がなかった。当時の俺は、多分現代なら何らかの適応障害発達障害と診断されたんじゃないだろうか。何度か特別教室に入れられそうにもなった。

唯一ドラムを叩いている時だけは命の燃焼が体感出来たんだ。それは幼かった当時から変わらない。カッコいいドラムセットに向かい、生き生きと叩いている自分を思い浮かべていた。図らずも理想的なイメージトレーニングを実践していたんだ。多分幼児の頃と今で、持ってる音にそう差はないと思うんだ。

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今、俺はドラマーだから心の穴をふさぐことに成功している。だからアルコールは不要になったんだ。だが大半のアルコール依存症患者には、俺にとってのドラムに該当するようなモノがない。なので「飲酒を我慢する」。これはしんどいことだ。我慢は続くもんじゃない。再飲酒になって当然だと感じる。


順序が逆なんだ。

酔って逃げる理由、

その根元を断たなきゃいけない。


アダルトチルドレンの場合であれば、愛を欲するよりも与える側になってしまうんだ。劣等感の根本は何か、何が何でも探し当てるんだ。自分を飾らず素裸の精神で嘘をつかずに探し当てるんだ。そこを徹底的にクリアにするんだ。俺が再びドラムセットに座った瞬間のように。