ネクスト杉山

余りに大きな犠牲を払ったが、ようやくアルコール依存症を乗り越えたドラマーの、明日への布石

318 言い訳としか思われない事実

依存症になる、なった。その原因。俺の場合は
アダルトチルドレンであったことが大きい。


愛された記憶が全くなかった。
抱きしめられたこと、愛を表されたこと、
いずれも全くなかった。

当然のこととして何かに頼る。生きるために、
絶対条件として「今の自分を正視しないで済む」こと。
生きるのが辛いんだ。自分の存在が辛いんだ。


幼いころはドラムのことを考えている時だけが
現実を見ないで済んだ。俺の心は豊かな音楽で
自由自在に中空を舞い踊っていた。



大人になった俺には仕事、家族、様々な
枝葉が俺から伸びていた。でも生まれ持って
自信をもって生きて行けない。そりゃそうだ。
一番親が恋しい時に愛されないどころか
柱に縛り付けられて火をつけられたりしていた俺は
一刻も早く親元から出たかった。23の時だった。

ほんの一口ずつ、一本ずつ酒が増えて行く。
俺の場合は酒だったんだ。酔ってさえいれば
惨めで愛されない自分を自覚しないで済む。

ほとんどの人は「意志が弱いからとか、
だらしがないから」
だとか思われがちであり、
無理もない。俺だってパチンカスを見たらそう思う。

「青」だった俺は、昼食後にバスにのる。

入院20日目あたり、フェリーターミナルで
何時間も飲んでいた。それがこの画像だ。

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その店の帰りには小樽駅の並び、こんな飲み屋で
バスの時間まで存分に飲んだ。金も心細いのに
ためらわず飲んでいた。この店だ。

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何も考えられない。あったのは地獄の病棟。
精神病院の恐ろしさを存分にご案内する)


そんな中で家族への申し訳なさと悲しさで鬱にまみれた。
誰にも心を許さず、話しかけるなオーラを出しまくっていた。

でも俺には仕事があった。ノートPC一枚を持ち込ませ、
携帯との連携で何とかwebの制作や更新を続けていた。

地獄だった。