32、入院15泊目 その3

昨年秋辺りからかな、俺は給料を

戴ける、いわゆる勤労者になろうと

試して見たんだ。最初は特別養護の

厨房。料理の心得があったから、

でも必要なのは料理の腕じゃなく

機械になりきっての流れ作業だった。

２ヶ月でダメージくらい退職。

次に給料に惹かれて、たくさんの居酒屋を

展開する会社。俺は中心街の大きな店の

厨房に立った。結論から言えば二週間で

心身が壊れた。ありゃ参った。

勤務時間がね、午後二時入店、

退店は午前３時。送迎バスがあるんだが

清田の山奥だもん、帰宅は毎度朝５時。

すぐに寝ても昼には起きて出勤だ。

ほとんど倒れた。

懲りずに三社目は厨房を避けて得意の

Web方面を攻めた。なんなく合格。

出勤二日目に熱出ちゃって、

色々あってそれっきり。

ま、１日半のギャラは振り込まれたけど。

やってみて骨身に染みてわかった。

俺は人に使われるのは無料だわ。

１０年以上経営者としてお山の大将で

つまり勤めをクビになっても痛くも

痒くもない。本業あるからね。

そんな半端な心構えで社会人が

勤まるかってえの。実際ダメだったし。

でも経験したからわかるんだ。

居酒屋なんてあの勤務時間で休みは

不定期、シフトで月6回。

で貰える報酬は総支給で27万円。

手取りは多分22万円位かな。

時間と交通費かけて通う職場。

皆さん本当に凄いんだよ。俺は無無理。

発達障害だしな。

そして、報酬を考えてみたい。

地獄の居酒屋厨房仕事１ヶ月の実入りが

俺なら案件一つを二～三日でやれば

もう終わり。通勤ないしな。

バカさ俺は。あんな目に遇わないと

分からなかったんだから。

これも障害の一現象という事で

役所には正直に言おう。

保護費が支給されている間に

内科、メンタル、眼科、内科を毎日

回ろう。足元がヤバイし、家内とは離婚

した以上、送迎は無理だ。もうタクシーだ。

そう考えていたら少しだけエネルギーが

沸いてきたよ。これからなんだ俺もさ家族も