357 寛解に至るかどうかの境目
自画自賛する。
たかが4か月、まともな入院一回で
俺は現在酒を断つことが出来ている。
そうそういないんだよ。9割以上の患者は
再飲酒の末に自分一人ではどうしょもなくなり
自ら病院に助けを求め、再入院するんだ。
その理由。患者によって色々だろうが、大別すると
1、いきなり一人
つい昨日まで自分はベッドに居れば三食出される。
片付けも用意も何もしなくてよい。退院して一人の部屋に
戻った瞬間から、生活のすべては当然自分の手による。
これが出来ないんだ。何からやっていいか分からず、
とりあえず総菜やコンビニ弁当を買うしかない。
ごみの捨て方も判らない。分別などほど遠い。
わかったとしても今までとの余りの違いにやろうと思えない。
そして面倒になって飲んでしまい、元通りの状態になる。
2、抑えていた欲求爆発
患者は入院中、一生懸命酒を我慢していた。
ま、隠れ飲みする奴は常にいるし、俺も入院当初は
病院外で飲んでいた。実は病室で隠れ飲みをする者もいる。
それくらい酒の訴求力はすごい。
無理もない理由が一人ひとりある。飲んでないと自分が
内側からバラバラになってしまうような恐怖かもしれない。
要するにこれまでの完全監視状況が解かれ、
一人自由になる。これまで長期間飲んで
いなかったことがあり、その上独りになり
一気に現実が目前に迫るんだ。図らずも
本当の自分と対峙させられ、やらねばならない
あれこれにたじろぎ、生きることそのものに
背を向けてしまう。
生きにくい、その理由の内、良く知られた要素を以下に。
依存症になりやすい特徴があるかどうか。。
「自己評価が低くて自分に自信が持てない」
「人を信じられない」
「本音が言えない」
「見捨てられる不安が強い」
「孤独で寂しい」
「自分を大切にできない」
育ちから来るものが多いのだが、
残念なことに俺は全部当てはまる。
なぜ依存症になるか、元々生きるのが下手で辛いから。
自己防衛のために依存対象物=酒が必要になるんだ。
アルコールがあることによってかろうじて生きていける。
だから、酒を取り上げられることは苦しくてつらいこと。
しかも誰にもわかってもらえないんだ。
依存症って、好きで楽しくてやり続けているんだろうと
思う人もいるが、本人は本当は死ぬほどやめたいんだ。
でもやめられないのが依存症という「病気」なんだ。
意志が弱い、だらしがない、そう思われがちだが、
そう言われることで患者はまた自信や決意が揺らぎ、
苦しいからまた酒に手を出したりして悪循環になる。
どんな依存症でもそうだが、薬やアルコールの依存症は
だんだん脳細胞が萎縮していく。すると本来のその人の
性格がどんどん変わっていくんだ。酒飲むと変わるって
そう言うことなんだ。
入院歴十年とか、退院して一日で戻ってくる患者、
もう恐らく生涯病院から出られないであろう患者を見てると
つくづく俺は運が良かったし、まだそこまで重症じゃなかったとも思う。
当時、自分の状態は最悪、いつ死んでもおかしくない、
家族にかけた迷惑や悲しみも最悪だ。謝り切れない。
でも結果的に俺は生還できた。
希望位、持ったっていいよな?
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