468 偏見と決めつけ、勘違いに耐える
アルコール依存症になると、完治はしない。
その代わりずっと酒をやめて生きることによって
回復する。ま、その間に一口でも飲んだら瞬時に
依存症患者に戻るのだが。
大半の市民の皆さんが思うことは概ねこうだ。
- 酒にだらしがない
- 意志の弱い人間だ
- 人として間違っている
- 社会人、家庭人といての自覚がない
- 犯罪者予備軍だ
とにかく「ダメなやつ」と言うことになる。
我々アルコール依存症患者はその認識を甘受せねばならない。
その理由、まずひとつは「キリがない」からだ。
10人が10人そんな風に思ってるところに出て行って
「違うんだ、アルコール依存症は病気であって精神の最深部を...」
などと言ったって徒労に終わるんだ。相手は頭から決めてかかるから
論争したってエネルギーの無駄だ。
二つ目だが、皆さん「そう思っておくと楽」だからだ。
一方的にアルコール依存症患者をバカだ愚かだクズだと
ののしっておけば「そうじゃない俺ってどお?」と思え、
気持ちいい訳だ。そんな人相手に事実を説明したって
聞いてくれやしない。「言い訳ばっかりしてるだけで、
要は酒にだらしないってだけじゃん」で
話は終わってしまうんだ。
めんどくせぇから放っとこうや。
でも気持ちは十分わかるんだよ。
アルコール依存症で専門病院に長期入院した俺でさえ、
パチンコにはまってるやつを見たら「ダメな人間だ」って
思ってしまうんだよ。正直言って。
彼らだって絶対本当はやめたいはずだ。パチンコなんて。
でもそこがままならないから病気なんだよ。
もちろん、依存物質のせいで犯罪を犯したら、全てを依存物質のせいにして
逃げる、無罪、これは話が別だ。しっかり償ってもらうべきだろう。
じゃなければ飲酒運転は全部無罪になっちまうじゃないか。
でも覚せい剤も、盗癖も、異常性行為も、リストカットも、
症状は全部「何かから必死に逃げている」んだ。
何から逃げているのか?そこを治していかないと依存症は治らない、
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