406 面倒くさいというアルコール依存症者の姿勢
何が面倒くさいのか?実は「飲むこと以外全部」だ。
部屋の掃除。これが面倒くさいので居間、トイレ、ふろ、キッチン、
全てすごい早さで汚れていく。
コンビニ袋(最近は袋ないけど)に弁当がらを入れて
口を縛った状態でいくつも転がっている。コバエもわく。
空になったペットボトルや酒の缶が転がっている。
トイレは便座の裏など絶対に掃除しない。排泄物の飛沫だらけだ。
風呂場はあまり使っていない。面倒くさくて風呂に入らないから。
乾ききった石鹸やあかすりなどが放置されており、四隅はカビだ。
キッチンのシンクにはいつからかわからない汚れ物がそのままだ。
火の周りは油などの飛沫でかぴかぴになっている。
窓は絶対に雨の戸でほとんど泥だらけだ。
そんな部屋で寝起きしている以上、心が転換するわけがない。
転換と言うのは、「酒をやめよう」という決断とか
「人生を変えよう」という、とにかく決断だ。
誰も何とかしてくれないんだ。自分で変わるしかない。
だがほとんどのアルコホーリクは、座して好転を待っている。
飲みながら「誰も何もしてくれない」と文句を言う。
アルコール依存症患者じゃなくたって、誰も人のことなど
何ともしてくれやしない。俺へも、あなたへも、誰一人
何にもしてくれないんだ。自分で立ち上がらない限り、
自分が良くなる方法は、ただの一つもない。
逆に言うならば「自分で決断さえしたら」その瞬間から
全てが変わって行く。24時間が足りないほどにやることが多い。
毎日毎日やることだらけだ。その内容は「自分を整える」ことに尽きる。
片付ける。清潔にする。心地よくする。
それだけでかなりの時間と手間暇を要する。
一旦これらが始まればもうこっちのもんだ。
自分が生きるために必要な行動を自分から取り始める。
生き生きと日々を過ごせるように、自分で自分を導くんだ。
もう勝手にそういう流れになってくる。決断したから。
俺は幸いにして200年6月19日に決断した。
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