447 酒をやめる気なんてなかった:その2
毎日飲んで飲んで時間感覚もなかったが、
進めなきゃならない新規web案件があり、
連日目覚まし時計を使って起床し、辛うじて仕事をしていた。
夕方、一息ついて酒を買いに行く。
俺はそんな毎日を過ごし、入院日を待った。
入院当日。俺は明け方まで飲んでいた。
しばらく飲めないと考えたし、そもそも
飲まねばならなかった。それしか考えられなかったんだ。
当日は家族三人で小樽に向かった。
ちょっと早く着いたので、家族で昼食だ。
せっかくの小樽だ、なるとに入った。
「こんな機会も、もうないのかな」などと酔った頭で
ぼんやり考えていた。まだ酔っているので感慨はない。
ただ、いつもと同じ、世間話ははずむ。
誰が見たって仲の良い三人家族だろう。
実際はすでに離婚済みで、元世帯牛はこれから
アルコール依存症の治療で小樽いしばし病院に入院だ。
人の事なんて一見じゃ何もわからない。
この男を見て、病院を抜け出しSCで酒を買って隠れ飲みを
していると、一体誰が思うだろう。
俺は入院直後から退院することを考えていた。
依存症特有の「否認」だ。俺は自分の自由意思で入院した。
そう書いた書類にサインした。
ならば自分の意志で退院できるはずだ。
そして飲みに行くんだ。そればかり考えていた。
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