分かってくれとは言えない
それがたとえどんな誤解でも。ってか誤解だけど。
目立つところでは芸能人とかでしょうか。
お酒を飲んでの不祥事報道。男女問わず。
つい昨日まで分刻みでTV局を駆け回って
国民に笑顔を振り撒いていた方が一晩の泥酔と
未成年女性への強制わいせつで起訴、クビ。
元々国民的アイドルグループの中心的メンバーが
卒業して引退、結婚子育て。そこまでは良かったけど
酒気帯び運転でひき逃げ、逮捕、芸能界引退と。
コメンテーターたちは言います。
「自覚がない」
「責任感のなさ」
「人間性を疑う」
いずれも別に的外れじゃないけど隔靴掻痒で。
だって「病気」なんですから。
やめられないんです。お酒を。独りじゃもう
どうにもならないんですよ。酒を飲むことが
生きることそのものになっちゃってて、
それのどこがおかしいのか、本人は分かってない。
大事なのは「目覚めた瞬間そこに酒があるかどうか」
「まさか酒がなくなったりしないだろうな」ですから。
そう言っても「底辺脳」とか「屑人間」になるんだろうな。
だから「分かってくれとは言えない」って題名なの。
俺もそうだ。一度アルコール依存症になって精神病院に
長期入院(ったって俺はたかが知れてる期間だが)し
退院後すぐに自助グループに通い、クリニックの治療に通い、
デイケアにも通い、専門書を読み、会員諸氏の話を聞いて
自分の話も嘘偽りなくして、徐々にわかってくる。
俺は病気だったんだ。
そして生涯完治しない。
大半の患者は飲酒欲求に苦しんでいる。
何年断酒していても常時飲みたい心がある。
つまり我慢している。・・・これじゃ持たない。
しんどいことは持たないんですよ。
飲みたい、その理由の根元の根元を見つけて理解し
その部分をクリーンにして初めて酒はやめられると思う。
俺がそうだから。もちろん他にも方法はあるでしょう。
俺にはわからないこともたくさんあるだろうし。
でも少なくとも俺は・・・
「ドラマー引退:叩けなくなった俺:生きている資格なし:そんな自分を見たくない:酔って酩酊していれば見なくて済む:目が覚めている時間は常時泥酔していなくてはならない」
そんな7年間だった。7年かけてわかった。