陥りがちな鬱
一番はかつての家族だ。
毎日笑顔に満ちていたわが家。
互いを思いやる愛あふれる
わが家だった。
その頃をふとした拍子に
思い出すんだ。泣きたくなる。
2020年10月1日の
退院直後から年末年始にかけて
俺は悲しみしか感じなかった。
毎日涙を流していた。
いつしかcedar SOUBUGEN の
リハーサルや息子との行き来、
自助グループやデイケアの
毎日が俺を包み込んで行く。
気がつくと、アルコホールに
なってしまった前のように
色んな温泉施設に行って心身を
ほぐすようにまでなっていた。
何年もそんな気にならなかった。
しかしこの2月、無料送迎バスを
利用し、かつての自宅至近の、
絢ほのかに行ってみた。
何十年も利用してきたこちら、
まるで地続きの日常の様に
自然に楽しめたのだ。
回復の一現象かも知れない。
あれから毎週のように温泉に
行っている。桑園たまゆら、
東苗穂たまゆら、絢ほのか、
南郷のゆ、蔵の湯、花の湯。
ふとした時に胸を突き刺す
痛みや悲しみに襲われる。
だが俺は負けないさ。
明るい未来が俺を待っている。