ネクスト杉山

余りに大きな犠牲を払ったが、ようやくアルコール依存症を乗り越えたドラマーの、明日への布石

アルコールにやられてるのが好き

なのだと思う。そんな自分が好きなんだよ。
飲んで酔って、どうしょもない言動に終始し
家族はもちろん周囲のあらゆる人々に迷惑を
かけている、ついでに自分もケガをしたり
事故を起こす、そんな自分が好きなんだ。

そうなりたくてなっている。

劣等感だ。「ダメな俺」と決めつけていれば
ダメでなければならない。だって決めたんだから。
ダメな自分と決めたんだから、ダメじゃないと
精神のバランスが折れなくなる。そして入院に至る。

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何もかもめんどくさいんだ、それは、「面倒なことって
大概の場合しっかりとしたことだから」
なんだ。
ダメなことの反対。つまり着替え一つ、風呂一つが
めんどくさいんだ。その方がいいんだよ。
ダメでいられるから、心は平穏に近い。

俺は最後まで家族にさえ弱音を吐かなかった。
それは元妻も良く知っている。元々の培養された
性格ももちろんあるが、何よりもめんどくさかった。
弱音を吐くという行為は、実はかなりしっかりとした
動機や方針があって初めて口にできるんだ。

回復してくると、無理に人に合わせることはしなくなった。
要らないものを要らないと言い、興味がないことは
興味がないと伝えられるようになった。


俺は勝手に「これも回復の一証拠」と考えている。