ネクスト杉山

余りに大きな犠牲を払ったが、ようやくアルコール依存症を乗り越えたドラマーの、明日への布石

396 精神病院と懲役を比較する

俺は刑務所に入った経験はない。
(警察署の留置場は、飲酒運転で逮捕された際に一泊した)

刑務所と似通って感じる部分をあげてみる。



1、出所=退院

これから待っているのは暮らしていくという現実だ。
仕事をどうするのか。住居は?その日の食事は?
親戚、親子、配偶者、その関係性を構築できるのか。

現実的には身元保証人がいない、生活保護を受給する、
その結果勤労意欲がなくなり、引きこもることとなる。

前科者は何らかの犯罪に手を染める、
アルコール依存症者は、当然飲んでしまう。
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2、入院中=懲役

精神病院は体の病変ではないので、治療らしい治療はない。
その治療とは面談、会話、規則的な暮らし、セミナー。
このあたりは刑務所と極めてよく似ている。


もちろん精神病院は刑務所ではないので自由時間があり、
自分の好きな服を着ている。喫煙も出来るし近場で買い物も
問題無く出来る。ただし極端に狭い部屋にベッドが押し込まれ
全く清潔感と開放感のない部屋で毎日過ごす。

窓は3cmしか開かない。どこもかしこも、窓と言う窓全部。
自殺防止である。外部への出入口はドアが2枚、看護師に都度
鍵を開けてもらう必要がある。それが閉鎖病棟だ。
喫煙や買い物、出られるのは午前10時から正午まで
(正午は昼食なので)そして午後4時まで。

意外と短いんだ。




3、再出発

一番多いのが「飲んでしまう~再入院」
「犯罪に手を染める~再逮捕)

どちらにせよ「水は低きに流れる」んだろう。
それまで三食黙ってても供され、片付ける必要もない。
言われるがままに食事をし、食器を下げる。

ところが出所:退院した瞬間から自ら生きねばならない。
キッチンだけでも鍋、釜、皿、丼、箸、椀、スプーン、
フォーク、菜箸、お玉、炊飯器、フライパン、お玉、
ペーパー、ダスター、食器用洗剤、スポンジ、たわし、
スパチュラ、ザル、ボウル、フリーザーバッグ・・・

これらを出所:退院してすぐに揃えられるのか。
上記はキッチン周りに関してのみのリストだ。
これが衣類、移動手段、さらには生きるための仕事、
無けりゃ無いで生活保護、施設への入居など
出来ることをやらねばならないのだが、出来ないことが多い。

皆普通にやってる、こんな日常が出所者:退院者にとっては
すさまじく面倒くさいことなのだ。今までやらないで
済んでいたことだ。いきなりやろうにも頭が付いて行かない。


それでも生きて行かなくちゃならない。
じゃないと死んじゃうから。
心のありよう一つで、人は自死にまで至る。

刑務所に入ったら、精神病院に
入ったらもうそこで人生終わり。


そう捉えている善良な人々が大半だろう。
別におかしいことじゃない。だが出所者も退院者も
人間なんだ。生きる場所は絶対にある。簡単ではないが。


俺がそうなんだよ。
そして今。俺は幸せだ。


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