ネクスト杉山

余りに大きな犠牲を払ったが、ようやくアルコール依存症を乗り越えたドラマーの、明日への布石

依存症からの回復

488 居酒屋に入ったとしよう

新しいバンドをもう一つ始めるもんで、 多分リハーサル後にミーティングとかあるんじゃないかな。メインバンドのCEDROCKは、麻生のスタジオタイラーで リハーサルやレコーディングを行っている。 studio-tayler.com マックスバリュの真裏であり、飲み物や食…

486 酒害中は何一つ気が付かない

例えば主治医や家族に「あなたはアルコール依存症だ」 「一刻も早く専門医の元で治療するんだ」 と言われたって何一つ聞いちゃいない。 たった今飲むことしか考えていないから ただし、アルコール依存症にまで至ってしまった経緯、 そこに要した時間、協力者…

485 禁酒と禁煙の相性

これがいいんですよ。酒を飲むとタバコが進みます。 普段は1日1箱の人が、飲みに行ったらいつの間にか 2箱吸ってたり。私もそうでした。相性がいいんだと思います。 どっちも覚せい成分がありますよね。 丸一日ぶりに吸った一本、目が回りますから。 モノは…

481 「考えたくない」と言うことは

見たくない何かがある。 見たくないものは「現実」だったりすることが多い。今の自分を見たくないんだ、だから酔うんだ。 酔ってしまえば、苦しかったり切なかったり焦っていたり とにかく困っている自分の現実を見ないで済む。 寄ってるんだから見ないも何…

480 そうまでして飲むんだ

どんな手を使ってでも飲むのが アルコール依存症者だ。 今回は自分の例で言う。 View this post on Instagram A post shared by 杉山雄一 (@sugi1023jp) ◆ 家族が家を出たら即座にコンビニへ。 一度その行動を見られ、カゴから酒を 戻されたことがある。 ◆ …

479 酔ってる時、心の状態

酔っている時は通常「多幸感」「高揚感」「万能感」が ないまぜになっていることが多い。平たく言えば 何となくフワフワしてよろよろしてへらへらしている。言うなれば、何も考えていない。 何も考えていないということは、部屋の中、服装、顔、 紙、持ち物…

478 今日を生き、出来ることをやる

いや、すんげー忙しかったんですよ。 断酒会もあって、その次に人と会って 打ち合わせて、帰宅して色んな段取り踏んで 慣れない自転車に悪戦苦闘して。あ、買ったんです。 俺にしては思い切った買い物でした。 多分、生まれてから今まで所有した自転車の中で…

477 入院生活は地獄だった  その5

看護師である。多くの看護師がおり、シフト制の勤務なんだろう。 ほとんどの看護師は優しく物腰も柔らかいのだが 一名だけ表現のしようがないキツイのがいたんだ。何と言うのでも全部命令調だ。最後に「聴いてますかっ」と 怒鳴り散らす。俺だけじゃなく、二…

476 連載を勇断し、「一周年記念」

「入院生活は地獄だった」その5の予定でしたが、 急遽「退院一周年記念投稿」とさせていただきます。 昨年の今日、私は退院しました。 家族が迎えに来てくれたんですよ。 約束の時間のはるか前から私は病院を出て 入り口で待っていたもんです。 妻と息子が…

473 入院生活は地獄だった  その2

2、施設、設備編、まずは病室です。 まず大前提として「50年以上経過している」事実。正面の外来入り口から入った時は分からなかった。 とってもきれいで古さも感じなかったんです。 でもそれは、人が最も良く出入りする外来受付周辺だけ。 一歩病室棟に足…

472 入院生活は地獄だった

色々な地獄があった。どこまで書けるか、まずはやってみよう。 1、他の入院患者まずはこれだ。当然全員何等かの依存症患者だ。 アルコールが大半だったが、違法薬物、処方薬、 ギャンブル、盗癖、、実に様々だった。全員惨めで哀れだ。 それが俺にはとても…

471 間もなく退院一周年

信じられない時間の長さだ。 体感では退院後3年半って感じだ。 それだけ恐るべき変化に満ちた一年だったんだろう。 昨年のスタートから春先まで連続飲酒で廃人同様になり 4月に話し合いの上で離婚し、俺は治療に専念する。 息子は独立する。妻は実家に帰ると…

469 とうもろこし

俺はとうもろこし、北海道弁で言う「トウキビ」が好きだ。 今年のトウキビも、もう2~3週間もしたら終わりかな。 今年は例年になく食べたな。まあ昨年はオンシーズンがずっと 小樽で入院中だったから、まず間違いなく一本も食べてない。 トウキビをかじる…

468 偏見と決めつけ、勘違いに耐える

アルコール依存症になると、完治はしない。その代わりずっと酒をやめて生きることによって 回復する。ま、その間に一口でも飲んだら瞬時に 依存症患者に戻るのだが。 大半の市民の皆さんが思うことは概ねこうだ。 - 酒にだらしがない- 意志の弱い人間だ- 人…

467 依存を脱したその後

依存対象が何であれ、断つことにどうにか 成功したとしても、その後が苦しいんだ。 下手したら「依存対象を切る」よりも その後の苦しみの方がキツイのではないか 俺にはわからない依存に「違法薬物」がある。 時折有名人の検挙が報道される。 一般人よりも…

466 不幸に気づかない不幸

それが酒害で酩酊中のアルコール依存症患者だ。 -ベッドで飲み、吐いてそのまま 場合によっては下痢で粗相をし、シーツを丸めてそのまま 枕元は空き缶が転がる。数本は半分ほど入ったままだ。 風呂には入らず歯も磨かない。当然下着も着替えない。 外出氏は…

465 孤独感に勝てるようになって行ったこと

俺の孤独感は、昨年の10月1日、退院直後はきつかった。 恐らく3月くらいまでは、ほとんど毎日泣いていた。わかるだろうか、一人暮らしの部屋にあるものすべて 箸の一膳に至るまで元々家庭で使っていたものなんだ。 目に入るもの、手に触れるもの、全てに元の…

464 ゴミの分別の場合

アルコール依存症の場合はもう間違いなく 適正に分別など出来ない。気にならないんだ。 ただしアルミ缶だけはよくわかっている。 家庭を維持していた頃住んでいた町は、一戸建ての 住宅街だった。我が家も一戸建てで、実に良い家だった。 その家の一本裏に町…

463 考え方のチェンジで全部変わる

例えばゴミ捨て。俺は家族で暮らしている頃、本当にゴミの分別が嫌いだった。 「いいよそんなの、まとめて捨てちゃえ」位は思っていました。 今は独り暮らしなのでその辺も自分でちゃんとすべきですね。なので札幌市発行のゴミ収集カレンダーをキッチンの隅…

462 幸不幸を自分の都合に合わせる

それが大切だと思う。 それで特に誰かに怒られるわけでもあるまい。 今現在依存症に苦しんでいる人は、こんなblogは見ない。 絶対に見ない。ご覧頂いてるのは、恐らく寛解された方か 回復途中、断酒途中の方々と予想します。 だって「アルコール依存症」など…

461 悪いことの方が目立つ

それは絶対間違いない。 1、バスで座ってたらお年寄りが乗って来たので席を譲った ・ 2、優先席に座っていたお年寄りを蹴倒して自分が座った。 これ、 物理的にはただの正反対だけど、1番は「良くあるいい人」 2番は「下手したら逮捕」だよね。 良い悪いは…

460 不思議な平常心

・昨夜、かなり夜更かししたのだが、割と早めに目覚める。 トースト1枚の朝食を摂りつつSNSチェック。 ・宅配クリーイングのココさんに電話、集荷を依頼。 www.cleaningcoco.jp ・メインマシンでメールチェック。顧客のwebページ更新で ミスが見つかり、大至…

459 自分で思ったような人間になる

そう何度も生徒に言っていたんじゃなかったのか?俺が出来ていなかったよ。俺が俺を責めて責めて 鬱になって当然の精神であり、勝手な決めつけ、断定。だからそんな人間になっちゃうんだよ。 「酒に逃げて家庭を壊した大馬鹿野郎」と、いつまでも 思ってるか…

458 自分で自分を貶めてどうするんだ

今日、気づいたことがありまして。 あのね、「俺自身が俺を許していなかった」んですよ。 6年前からずっと自分で自分に「このクズやろう」 「お前なんていなくなれ、いっそ死ね」などと 心で頑なに思っていました。 私は幼いころからずっと母親に 「笑うな、…

457 飲まない自由、飲む不自由

、、、は、断酒して初めてわかる。連続飲酒中は、まず飲むことが最優先だし 「一歩立ち止まる」ことが出来ない。 俺も出来なかった。 飲めないということは一大事であって 何があろうとクリアして飲む。何なら 犯罪してでも飲まねばならない。 信頼や愛情、…

454 俺の小さな贅沢

俺は夕食後、10時半くらいに買い物に出る癖がある。近所のマックスバリュは深夜1時まで、西友は24時間だ。 しかも年内にダイイチが出来る。南平岸はやめられない。 最近の俺の贅沢は「部屋をきれいに」なんだ。 掃除するのはもちろんだが、消臭剤、芳香剤を…

453 体調不良の中

子も「朝普通に起床し、夕方までソファで横になる」日だった。 どうしても体が動かないんだ。眠くてどうしょもない。 やっと夕食を作った。 明日は断酒会の三―ティングがある。 絶対に休まない。なんぼ眠くても絶対に行くんだ。 過去を考えない。それが今日…

451 ついに来てしまった

今日はデイケアだ。9時には出る。 7時に起床し、朝食をとり。。。。。 出られない。 何としても体が動かないんだ。 時間は迫ってくる。俺はやむなく休むと連絡、 ソファにばったり横臥し、仮眠した。 9時から17時まで。どうしたんだ、まぁ確かにずっとずっと…

450 欝との対峙

退院直後からひどい場合鬱に悩まされた。 今はもう思い出せない孤独感に スッポリ庇われた。思い出すのは つい半年前まで一緒だった家族の記憶だ。 俺の部屋にあるものは全て家族で一緒に 使っていた物ばかりだ。全てに思い出がある。 まだ開梱していないダ…

449 酒をやめる気なんてなかった:最終回

最後の飲酒日は、オタモイ海岸だ。 コンビニで4本購入し、終着「オタモイ海岸」で降りた。 ぼんやりと波を見つつ飲む。きっちり4本飲み切った。 俺は病院に戻るべく、幹線道路目指して歩いた。 途中に古い個人商店があったので、ビールを1缶買った。 時間ギ…